腱板断裂修復術後の回復過程のイメージはありますか?

腱板断裂術後

腱板断裂修復術をされた患者さんでよく言われることに

「動かんもんだな」

「このくらい経ってまだこんなもんか」

「もっと早く動かせて楽に治るもんかと思った」

これからどうなっていくんだろう?

「以外に痛かった」

「こんなに痛みが続くものなのか?」

などなど、みなさん予想していたより大変であることに気づかれます。

今回の手術は

ご自身の腱板を骨に糸で縫いつける手術です。血流が少なく、なかなか栄養が届かない部分での治癒過程のため、くっついていく治癒に時間がかかるとされています。

ということは、手術後しばらくは「縫った糸でしか連結性を保っていない・つながっていない」ということになります。

このことをまず理解・納得しておくことが大切と考えています。

担当する患者さんにはいつも重ねて言っています。

腱板修復の日数と割合

「動かんもんだな」

「このくらい経ってまだこんなもんか」

「もっと早く動かせて楽に治るもんかと思った」

これからどうなっていくんだろう?

に対しての説明は以下の表の考え方を使っています。

手術した腱板が上腕骨にくっついていく過程には日数がかかり、徐々に強度が上がっていくので、その間に過負荷な運動を行うと再断裂してしまうリスクが上がります。

このように修復した腱の強度は6週(1.5か月)で約30%、12週(3か月)で50%ちょっと、24週(6か月)で80%ちょっとです。

お医者さんの指示で、だいたい術後4週~6週ぐらい経つと徐々に装具を外しても良いと言われると思います(もちろんお医者んの指示を厳守してくださいね)

その頃に調子が良ければ腰回りは手が動くようになり徐々に可動範囲も増えて、ご本人の行動範囲も広がってきます。

しかし上の図のように3か月あたりまでは半分もくっついていないんです。

このことを知っていなければ、「徐々に動くし・・・」「何とか上に手を動かせれそう」「我慢できる痛みだし・・・」

なんて自己判断で動かし過ぎてしまう!!

再断裂なんてこともあり得ます。

じっとしてても痛くなった。肩が抜けるような感じがしてきた。ある特定の範囲で力が入らない。なんてことも・・・。

そうならないためにも3か月までは無理をしない方がいいでしょう。6か月までは慎重に。

と考えています。

時期に合わせてやっておくと良いこと

手術後の経過した時期に合わせて、回復が順調に進むようにご自身でやっておくと良いことがあります。

もちろん大前提に、お医者さんやリハビリのセラピストの指示・指導に従って日常生活を送ること。リハビリを進めていくことが重要です!!

それを踏まえたうえで順調に進める考え方コツを紹介します。

自分の「今の状態を客観的に見ておく」こと

自分の身体に「手入れ」をする感覚

術後の経過に合わせて「どこまで動かせれるのかを知っておく」こと、そして「出来そうでもやらない」ということ

今の状態を客観的に捉える

腱板断裂縫合術の経験をしたことがある人とない人では「手術後どうなるのか?」といったイメージが全然違うと感じます。

その違いが「不安」や「心配」、「満足」に対して大きく影響してきます。

そこで、大切なキーワードは、

逆算思考のイメージ図

3か月までは慎重に過ごすことが大切です。この頃には50%ぐらいは腱板がくっついていると言われています。

✅その前の時期には、腰回りから胸回りまでまで、肩をすくめずに自然と腕が挙がることが理想です。しかし「重たいものを持たない」「腕を勢いよく振らない」「手や肘で腕を突きあげない」を合言葉に患者さんにはお話ししています。

✅お医者さんの考え方にもよりますが、おそらく1ヵ月(4週~5週)前後で固定装具を外しても良い時期が来るのではないでしょうか。

✅そのころには「ご自身の太ももの上に手を載せて太ももをさする運動」が低負荷で易しい運動なのでご参考に。

✅その前の時期には、「安静に」そして「リラックス」して装具をつけている生活に慣れる時期です。重要なポイントは「脱力

このためにも深呼吸を使った「脱力」「リラックス」を獲得してください。

✅最初の1週間は、術後の痛みを軽減させることにクローズアップしています。

80人前後の患者さんをリハビリしてきた経験から、大まかに「逆算志向のイメージ図」をお示ししました。

この時にはこうなっておけば良いだとか、この時期にはこんなもんだとか。

この様な流れを知っているかいないかで精神面が変わりますし、仕事復帰や職場の関係性が変わってくる様子を何度か患者さんを通じて体験しました。

手入れをする

感覚としては、「植物を育てて大きくする」という作業をイメージして頂くと良いのではないかと考えています。

この過程で必ず必要な作業が「手入れをする」「育てる」といった作業ですよね。

水をやり栄養を与えて、日光に当てて大事に置いておく。

弱い時期には添え木をして折れないように。

腱板断裂術後の手入れとは・・・「セルフメンテナンスという考え方」

どこまで動かせれるのかを知ってますか?

みなさんよく言われることに「どこまで動かしたらいいのかわからない?」

といった悩み・心配があります。

術後早期(手術翌日~2週後)

術後早期はとにかく「痛みを落ち着かせる」

このことに尽きます!!

次に、安静にしていて固定している時に痛みが無ければ・・・

指の運動、手首の運動、肘のから先の手首を内側へ・外側へとゆっくりヒラヒラと動かす運動に進めます。

このような運動を行って痛みがでれば・・・

無理をしない。担当の医師・リハビリセラピストと相談しながら「どのように痛いのか?」「どこが痛いのか?」「余韻の残る痛みなのか?」「だるいのか?」などご自分の表現や感覚で伝えて下さい👍

さらに痛みが無ければ・・・

肘の運動に進む。

「肘の曲げ伸ばし運動」の注意点、ポイントは・・・以下の「腱板断裂術後のセルフメンテナンス」をご覧ください。

腱板断裂術後のセルフメンテナンス

次に目指したい動きが・・・

肩甲骨の運動。

痛ければ無理をせず、痛みがない範囲で十分ですので少しづつ動かしてみましょう。

装具・三角巾の固定期間中から、「肩関節や腕を動かさず肩甲骨を動かす」が出来ればいいと考えています。

出来そうでもやらない(装具を外しても良いと許可が出るまで) 非常に重要!!

痛みなく過ごせている。

夜の寝苦しさ、痛みもだいぶ楽になってきた。

こうなってくれば、手を動かしたくなるのも当然です。

ましてや、セルフメンテナンスで手指の腫れシビレもない。

脱力も出来ている。

セルフトレーニングで肘から先の腕の運動も痛みなく出来ている。

そうなってくると服を着替える際に、肩を動かして腕を持ち上げてみたり手を伸ばしてみたりしてしまう方がおられます。

出来てしまいます!

しかし5回10回と出来ても、繰り返し動かしていくうちに痛くなったり夜に今までなかった夜間痛が出てきたりとトラブルの可能性が有ります。

装具を外しても良い期間が到来していない場合は、ご自分で動かすこと(自動運動)は避けて、服を着替える際は台か机に手術したてを載せて、腕を持ち上げないようにしながら着替える。

腱板断裂術後の「服を着る脱ぐ」

お風呂に入る際はお風呂用の装具を用意してそれに腕を載せながら入浴する

腱板断裂術後の入浴~お風呂の入りたい人は多い~

こういった慎重さをお勧めします!!

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